外交官特権免除とは?不正なぜ逮捕されない外ナンバー違法駐車は無敵?

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皆さん、「外交官特権」が「無敵の権利」って知っていますか?

昨年も、ベトナム総領事館の男性が、在留関係の証明書を不正発行し賄賂を受け取っていた疑いがかけられていますが、警察は領事の男性を逮捕することはできませんでした(-_-)

過去にも、駐日ガーナ大使公邸を装っていた違法賭博店が警察の捜査を受けましたが、関与していたとされる大使は摘発を免れ、自国へ帰ってしまっています。

大使館が多く存在する東京では、日常的に外交特権を悪用した駐車違反が繰り返されている事実も(;゚Д゚)

どの不正も「外交特権」の存在で摘発・逮捕することができないのです。

それって外交官は「やりたい放題できる」ってことですよね?
やりたい放題が許される、そんな外交官特権っておかしくないですか?

でも、この外交官特権は、悔し事に「無敵の権利」なんです。

外交特権や、その免除について、そしてどのような問題があるのか?
今回は「外交官特権免除とは?不正なぜ逮捕されない外ナンバー違法駐車は無敵?」と題して調べてみました。

外交官特権・免除とは?

外交官と言ったら「賢く」「常識があり」「国の代表(顔)として他国での職務を遂行する」そんなイメージ… というか、そうであってもらわないと困りますよね。

しかし、近頃は外交官の特権である「外交特権」を隠れみのにした不正は後を絶たないようです。
外交官には、生活の安全や仕事上の権利を守るために「外交特権」と呼ばれる特別な権利が与えられています。

1961年にウィーン条約で外交官の特権が定められ、日本は1964年にこの条約に同意しています。

国家の独立性や外交使節団の任務遂行の保護などを目的に、外交官やその家族らが派遣先の国内法に違反しても逮捕されることはなく、課税も免除される。

●免除されるもの
  外交官に関する特権
  外交官の身体の拘束(逮捕・抑留・拘禁の禁止)  
  大使館や領事館、住居への立ち入り禁止(不可侵権)  
  刑事裁判権の免除、民事裁判権・行政裁判権の免除(一部訴訟を除く)
  財産の差し押さえ
  固定資産税や所得税などの支払い

●免除できないもの
  任意捜査で出頭要請
  ※重要事件の場合、司法の決定があれば領事の個人宅への立ち入りは可能
  駐車違反金などの支払い要請

要は、何をしても逃れる事が出来てしまうのです。

領事を守るための特権とは言え、余りにも領事側に有利過ぎた内容ですよね。
悪い事や間違ったことをしたら裁かれるのは当たり前だし、裁かれるべきと思いますが…

不正をおこなっても、なぜ逮捕されない?

色々なケースがありますが、全てのケースで「外交特権」が邪魔をして逮捕は勿論、捜査すらすることができませんでした(>_<)

ベトナム

お金

ベトナム総領事館の男性が、在留関係の証明書を不正発行し、賄賂を受け取っていた疑いがかけられています。
賄賂を渡したとされるベトナム人容疑者は「不正競争防止法違反」の疑いで逮捕されていますが、領事の男性には捜査すらできなかったようです。

このケースの場合、領事の男性は容疑者が捕まる半年前に自国へ戻ってしまっていた。
収賄側を罰する法律上の規定が存在しない。
という事で、難しいケースだったようです。

でも、事情を聴くくらいはベトナム政府が協力すべきだと思いませんか?

韓国

昨年の秋に、韓国大使館の領事の男性が暴行容疑で現行犯逮捕されましたが、警察は「外交官特権」に基づき釈放しているそうです。
現行犯逮捕でも罪にならないって、あり得ないですね!

ロシア

駐車禁止エリアに駐車したうえに、飲酒運転をしようとしていたロシア外交官の男性は駐車禁止の場所と分かっていて駐車していました。
そして注意されると「はいはい、わかっていますよ。でも、駐車場が無いのでしょうがないでしょ」と全く反省の様子が無ありません!

この年の調べでは、放置違反金の踏み倒しは年間3000件で、ロシアが25%、中国が20%を占めているそうです(;゚Д゚)
通常、駐車違反をした場合は、反則金や放置違反金を払わなければ、裁判にかけられます。
場合によっては、預貯金の差し押もされてしまいます。

しかし、外交官の場合、外交特権により、裁判や差し押さえが免除されます。

なので、常識のない外交官は「外交特権」を悪用して好き勝手しているのです。
許せませんね!

ガーナ

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東京都渋谷区の「ガーナ大使公邸」と看板のあるビルの一室で違法カジノが行われていました。
当時のガーナ大使も売り上げの一部を受け取っていた疑いがかけられましたが、警察から事情聴取を要請された直後に「本国で協議する」と回答し、自国に戻ってしまった為、捜査ができなかったそうです。

カジノが行われていた部屋は、ガーナ大使が賃貸契約していましたし、出入りもしていたようなので、間違いなく共犯です。

外交特権では「いかなる理由があろうと身柄を拘束されず、関連施設に立ち入られることもない」とされているのですが、この部屋が大使館関連施設として外務省にの届け出されていなかったことで、摘発ができました。

会員は上場企業の社長など、相当なお金持ちが多かったようで、常に数十万円の単位での賭博を繰り返していたそうです(;゚Д゚)

凄いですね…

口コミで「外交特権があるから摘発されることはない」と広がったようです(^^;)

アフリカ政府は疑いのある大使に捜査協力をするよう指示することはできないのでしょうか?
国が協力するべきだと思うのですが、自国に都合が悪いことはノータッチなんですかね?

外ナンバー違法駐車は無敵?

車デート

皆さん車のナンバーで「外 ●●●●」って見たことありますか?
これは外交官の車のナンバープレートです。

彼らはガソリン税も払う必要がありませんので、私達の半額ほどしかガソリン代を支払っていません(;゚Д゚)
至れり尽くせり過ぎですよね…

そして、先ほども少しお話ししましたが、駐車違反をしようが、スピード違反や飲酒運転をしようが、どんな違反をしても罰せられることはありません。
駐車違反でステッカーが貼られていても、反則金を払わなくて大丈夫なのです(-_-)

私達は違反をしたら罰金を払えば刑事訴追だし、払わなければ車両の車検が受けられなくなりますよね。

しかし、外交官ナンバーの車は車検を受ける必要が無いので、反則金を払わなくても何の問題もないのです。
だって、罰せられないのですから…

極論、事故で人を殺めてしまっても罰せられることはありません。

ですが、もし人を殺めてしまったら大問題ですし、国同士の関係もありますので何らかの処罰は受けると思いますが、日本の法律で裁くことはできません。

本当に、やるせない気持ちになります…

対抗手段もありますが…

argument

「外交官特権」にやられっぱなしで悔しですよね!
調べてみたところ、外交官特権に対抗する手段は一応あるようです。
これは「ペルソナ・ノン・グラータ」(好ましからざる人物)としての通告です。
しかし、内容は「国外に退去させる」「本国に召還するか解任するかを求める」というもので、裁けるわけではありません。

殺人など重大事件への関与が疑われる場合、領事の個人宅であれば捜査当局は手続きを踏んだ上で立ち入ることはできる。ただ、外務省の担当者は「執行されたケースは聞いたことがない」と説明する。

不正競争防止法違反事件で、収賄側に対する裏付けが求められるような局面では、日本の警察当局が外務省などを通じて相手国側に捜査協力を要請することもルール上は可能だ。しかし、国内で犯罪とされる事件が相手国も法令で犯罪と定めていることが大前提とされる。捜査関係者は「捜査協力を要請できるケースはまれ」とした上で、仮に相手国が捜査協力に応じたとしても「日本は捜査を緻密に行うため、各国に同じレベルを求めるのは難しい」

出典:産経新聞

なんか、生ぬるい対抗手段です。

 

 

大分やるせない気持ちになってします内容でしたが、いかがでしたでしょうか?

今回は「外交官特権免除とは?不正なぜ逮捕されない外ナンバー違法駐車は無敵?」と題して外交官特権について調べてみました。
外交官特権が無敵と言われる理由が良くわかります。

残念ながらウイーン条約を変えることは無理だとおもいますので、外交官として日本に来る方が常識があり「自分は国の代表(顔)として来ている」事を忘れない立派な方であることを願うしかありません。

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